山口剛 (ヤマグチ タケシ)

レスリング

プロフィール

1989年4月4日、岐阜県中津川市生まれ。
幼少期は水泳、中学生は柔道、高校から現在までレスリングと様々なスポーツを経験。
レスリングでは全日本選手権を5度優勝、世界選手権、アジア大会に出場。現在は2021年東京オリンピックを目指して活動中。
ご機嫌でいることの価値、そしてスポーツの素晴らしさを皆さんと共有し、成長していきたいと思っています。よろしくお願いします。

<好きな食べ物>

1.カレーライス

2.お寿司

3.ピザ

<ご機嫌の価値>

1.周りの人たちを大切にできる

2.生産性が上がる

3.ご飯が美味しい

<関連情報>

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インタビュー

辻先生)レスリング山口さん。よろしくお願いします。disooはいろんな競技のアスリートがいるので、それぞれのアスリートにその競技の魅力を語ってもらおうと思うんですよね。

山口さん)はい。そうですねレスリングの魅力は、型にはまらないところ。例えばバスケとかバレーってどちらかというと身長が高い方が有利とか身体的な特徴が出る可能性が高いんですけど、レスリングってすごく身長低くて横に広い選手とかがいて身長とかそういうの関係ないですし、その体に合った技があったりするので、特にこれをしなきゃいけないっていうのがないんですよね。手が長かったら手が長いなりの技ができたりとか、短い人は短いなりの技ができたりとか。

辻先生)相撲とか柔道に比べると、技の種類が少なそうに見えてしまうのは俺だけ。

山口さん)いいえ、その1つの技でもその人によってすごくいろいろポイントがあって、この人はこのポイントを押さえてても他の人は違う意識のポイントを押さえていたりとか、関節の決め方とか、1つのタックルっていう括りの中でもいろんな技があって、一概にこれをやれば正解だったよと言われるものってないんですよね。

辻先生)じゃぁ日々どんなことを心がけながら、どういうその練習して何をしようとしているんですか。

山口さん)もちろん自分が得意としている技を相手に対して試す。レスリングってやっぱり両肩を1秒マットにつけることが最終ゴールになるんですけど、後は相手をコントロールして点数を重ねていくっていうのが本来の僕らがやらなくてはいけないことなんです。実際点数を取るために技を磨いていくわけですけどその技が強い選手とやればやるほどかからなくなるとか、逆に対応されてきてディフェンスされたときにじゃあ次どう動かなきゃいけないとか。やっぱり相手がどんどん研究してくるので最初はかかっていた技が次かからなくなったりとか。

辻先生)なるほど。

山口さん)どんどん新しい技術とか対応力とかを身に付けたり。やっぱり海外のビデオとか世界のトップレベルの選手の技術を見て、それを試して自分なりにどうやったらその技がかかるようになるのかっていったような試行錯誤を毎日している感じですね。

辻先生)いろんな体型の人もできると言いながらパワーっていうのが有利なんですか。

山口さん)レスリングはジャンル的にはコンタクトスポーツに入ると思うので、そのフィジカルの部分っていうのはあるに越した事はないかなっていうのは思っています。

辻先生)組み合った時にこいつパワーがあるなと思うの、それともうまいなって思うの。

山口さん)そうですね、どちらかというと組んだ瞬間にちょっと力が強いなぁとか、脱力していて瞬間的なパワーを出してくるなとか。

辻先生)なるほどね。

山口さん)力はあるけど出し所を見計らっていたりとかいろんな選手がいます。

辻先生)君らの重いクラスはなかなか世界で通用しないっていう印象がありますけど、世界の本当のトップの人と世界選手権とかでやった時にまじ強えなって感じたの。

山口さん)まじ強えなって思いますね。

辻先生)思うんだ。やっぱり。君がやっても強えんだ。それは何が違うの。その。

山口さん)今の選手は20歳位でオリンピック優勝しているんですけどずっと世界で1番とっている選手なんですけど。それはもちろんパワーはもちろんなんですけど、97キロ?とは思えない位のスピード感、あとはその相手が重心にのった時にその重心をうまく使って引き落としたりとか抜くっていったところの、軽量級に近いようなレスリングを重量級でできて、やっぱその選手は抜けてますね。

辻先生)そう。レスリングには2種類あるんでしょう。

山口さん)あ、フリースタイルとグレコローマンスタイルですかね。

辻先生)君はどっちだっけ。

山口さん)私はフリースタイルの方で、足にタックルをしたりとか、そういったことをするのがありなんですけど。グレコローマンスタイルの方だと上半身だけしか基本的に使っちゃいけなくて。下半身に触ったりとか足をかけたりするということが禁止されている競技です。

辻先生)あ、そうなんだ。

山口さん)はい。

辻先生)小学生の頃はどんな少年だったの、剛くんは。

山口さん)学生の頃は岐阜県で田舎の生まれなので、目の前が田んぼだったりとか、ザリガニ捕まえたりとか釣り行ったりとか。

辻先生)ああ自然児ね。

山口さん)はい、どちらかというと勉強に向かうというよりは外で遊ぶタイプでした。

辻先生)ご両親は小さい頃どんな接し方というか声かけをしてたんでしょうか。

山口さん)僕3歳からえっと水泳をずっとやっていたんですけど、その当時はまだ勉強とかあんまりやりたがらなかったので。ほっとかれたというか好きにしなさいみたいな感じで言ってくれてはいました。ただ1番心に残っていたのは、柔道やりたいって言った時に父親が新しいことを始めるのはすごく大変だから、必ず中学3年間はやり抜きなさいねって。そこは約束してくれっていうような話をされたのは、ちょっと心に残っているかなと。

辻先生)なるほどなるほど。身体もでかかったんですか。水泳やっている時。

山口さん)そうですね。小学生の中ではどちらかというと大きい方でした。

辻先生)なんで柔道やりたいって小学生の時に思ったの。

山口さん)仲が良かった友達がもともと柔道をやっていて、身体大きいし、柔道楽しそうだなぁと思って行ったら、すごく興味を惹かれて、やりたいなと思って。

辻先生)そうか。中学で柔道をやっている時、お父様はそのこうしろああしろとか絶対勝てよみたいな星一徹的な感じだったの。

山口さん)いやそんなことないですね。試合応援来てくれたりしていましたけど格闘技全く知らない素人だったので、特に何かこうどうこう言う事はなく暖かく見守ってくれていたかなと。

辻先生)なるほどお母さんは。

山口さん)母親もそうですね、送り迎えとか結構やっていただいていたので。

辻先生)なるほどなるほど。レスリングのメンタルの重要性みたいなものを、言語化することができたら面白いなと思っているんだけどどう。

山口さん)やはり展開がすごく多くて、コンタクトしていても0.1秒とかの誤差で技をかけたりとかしているので。常に頭を回転させている状態じゃないといけないので、例えばどどうしようって心が焦っていたりとか、追いつかなきゃっていうように思うよりも、相手が重心ここにずれているからじゃあこの技かかるなとか、この反応どうかなとかこここういったらこうなるかなってパズルじゃないんですけど、そこに結構神経集中するので。変に気持ちが焦ったりとか相手が強いなぁとか考えていたら間違いなく勝てないかなって

辻先生)そうなんだ。頭はこうぐるぐる回りながらそれで動かされているから、心が乱れていると頭がシャープに働かないっていう感じなんだな。

山口さん)それすごくあると思います。。

辻先生)ああ。判断や決断が上回るというか。

山口さん)そうです。前半はやっぱり相手反応が悪くても、後半になると反応が変わってきたりとか、はじめと終わりでは全然相手の反応が変わってきたりとかするので。常に最後まで頭と相手の状況や重心の位置とかそういうのも考えてやるって感じです。

辻先生)すごい。逆にメンタルがうまくいかなくて失敗した時期みたいなのとかはあるの。

山口さん)そうですね。えっと先生のとこ行く前はあんまり試合の前日とか寝れない感じだったんですよね。試合のこと考えちゃって。相手がこうくるからこうと、自分の中で対戦相手のことを考えたりとか、トーナメントが前日に出るんで。なのでこの戦いはこうなってこうなってとかいろいろ自分の中で。

辻先生)考えるからな。認知暴走が起こるわけね。

山口さん)心乱れまくりで、3時4時になってちょっと寝て6時くらいに起きるみたいな。

辻先生)そういうことやっていたわけね。

山口さん)やってましたね。

辻先生)なるほど。他人の分析も当然しなきゃいけないスポーツだから、余計そうなりがちだし。それがきっかけとなってどんどん未来暴走の脳みそになって、心はゆらぎととらわれで満杯みたいな感じですね。

山口さん)そうですね。本当に。

辻先生)なるほど。逆にすごく心が整って会心の試合をしたみたいな時もあるんでしょう。

山口さん)あ、ありますね。海外で試合するときのほうが開き直れる部分ってあるんですよね。もうやってきたことを思い切り出すぞみたいな。

辻先生)強い相手にやる時ってそうなりがちで、日本のでやる時は君の場合はチャンピオンだし負けられないとか、もう固定されたライバルがいるからこいつとどっちだとか言って認知の意味付けが起きやすいもんね。

山口さん)はいそうなんですよ。

辻先生)外国行くともうとにかく強いからチャレンジ的な感じになるから意味付け起きにくいし。

山口さん)はい。

辻先生)dispoのアスリートはみんな教育っていうことにちょっと興味がみんなあるんだけどお父さんになって子育てももちろんだけど、今の社会課題感として教育に思っていることありますか。

山口さん)だめだよとこちらから意見を押し付けるんじゃなくて、やっぱりなんでっていうのを聞いてあげたいなって。本人の考えとか気持ちをしっかりと小さい時から尊重してあげて、なんでそれをしたいのか聞いて、1人の父親と娘として、1人の人として接していきたいなっていうのはすごく思っています。一方的に教育するよりは、どうしてそうしたのとか、なんでそう考えたのとかっていうような問いかけをしっかりしていてあげたいなって。

辻先生)それは素晴らしいね。社会の教育に関して何か課題感みたいなものは感じるものはある。

山口さん)なんかこれからよりネット系のものがすごく増えてくると思うんですよね。

辻先生)そうだな。

山口さん)やより子供たちもウェブ系とかそういったものに興味を持ったりとかそういう時代になるとは思うんですけど、やはり最終的に人対人であって、そのアナログの部分がすごく大事ですし、そういった一つ一つを作ってくれるのがいわゆるスポーツであるのかなぁってすごく思っていて。そういう意味でもちびっこ教室とか普段ウェブ系でやっていても、アナログで体動かしたりとか人対人の部分を学ぶ場とか携わってはいって欲しいかなぁっていうのは思っていますね。

辻先生)そうだな。このズーム上でレスリングできないもんね。

山口さん)そうですねできないですね。

辻先生)できないもんね。

山口さん)はい。

辻先生)山口くんはご機嫌っていう言葉を聞いてどのような解釈というかイメージを今持たれているんですか。

山口さん)いろいろやっているシーンによってちょっとご機嫌の定義っていうか大切なところって変わるなって思っていて。もちろんレスリングの時だったら、失敗することもすごく多いんですよね。や自分のやろうとしている技をやったときにすごく落ち込んだりとか、できないことにチャレンジしていくことだと思うので心が打たれるんですけどご機嫌とかクリーンな考え方ができると、こうした方がいいああしたほうがいい、今出来なかったのはこうだよねって前向きな考え方でよりアイディアが出る。あ、こうしたほうがいいかなってひらめきが出たりとか。

辻先生)なるほど。

山口さん)はい、ご機嫌でいる大切さっていうのは競技で言う時はそういったところになりますし。

辻先生)うん。

山口さん)例えば、仕事とに関しては話す時とかにいきなり機嫌悪くなったりとかそんなのは絶対あり得ない、あっちゃいけないことですし。家庭であった嫌なこととか何か嫌なことを引きずってたとしても、ご機嫌でいるときの自分と機嫌があまり良くないときの自分ていうのもちろんわかっているので、機嫌が良い状態で接するのが大人の社会でのマナーだし、そのほうがお互い良い仕事ができるかなっていうのは感じています。

辻先生)そうだな。なるほど。大人でありマナーでありっていうのはいい言葉だな。競技もそうだし仕事もそうだし家庭もそうで。でもなかなかそれに気付けてない大人や社会が多くないですか、不機嫌が多いというか。

山口さん)そうですね僕もやっぱり先生と出会うまでやはり、そこのコントロールっていうのは正直難しかったなって思っています。

辻先生)そうね。ご機嫌になるために少しでも心がけていることって山口くんは何かあるの。

山口さん)自分が機嫌が良いときの良さのイメージっていうのは常に持っているんです。機嫌が悪くなった時とかに第3の自分じゃないですけど、頭で客観的に見て、自分が今ご機嫌なのか、本当に自分が提示しているご機嫌の定義ができているのかっていうところを問い掛けて。今のはご機嫌じゃない自分で、相手に対して失礼だったなとかそういう反省するようにはしています。

辻先生)いいね。イチローじゃないけど。さぁこの場面山口選手不機嫌に入りましたとかね。

山口さん)はいそうですね。違うやろーってね。

辻先生)そうだね。客観視して、実況中継までやっちゃったらもうますますその不機嫌の大暴れは減るよね。ご機嫌の価値を常に持ちながらね。素晴らしい答えですね。dispoのアスリートたちはどんな印象ですか。

山口さん)自分の考えを言葉にするのがすごく上手だなってってのは思いました。話してて考えとかまとめを素直に人に伝えるってことがすごく上手な人たちが多いなって。

辻先生)そうだね。社会に何かやりたいことが多いからそれを言語化してる人たちが確かに多い感じはしますよね。

山口さん)はい。

辻先生)もちろん年齢の幅があって社会に出て長く生きてる連中もいるし、廣瀬みたいにもうメディアに見られてるから余計言語化しなきゃいけないのもあるし、若い子まだまだ苦手だけど、若い子なりになんかしっかりしてるなっていう子たちも多いからたしかにそうですね。アスリートはなかなかそこの言語化が苦手だったりするよね。

山口さん)すごく難しいですね。感覚的に話しちゃう部分があると思うので。

辻先生)そうだよね。だから感覚的なことを言葉にするっての本当に難しいことだけど、そこをチャレンジしていかないとやっぱり伝わらないしな。

山口さん)はい。そうですね。

辻先生)いいからやれよになっちゃうんだよね。

山口さん)そうです。この前高校に行った時も僕は感覚で分かっていてもやっぱり初めての人が聞いて理解できるかっていうところまで落とし込まないといけないなと。

辻先生)そうね。言葉でしか人は伝えられないからな。

山口さん)はい。

辻先生)もう1つdispoの活動への思いみたいなものをちょっとだけもらえると嬉しいんだけど。

山口さん)僕は先生と出会うまで苦しい時期だったんですね。スポーツをやっていて、結果を出すことにコミットしていて、それを出すことに必死過ぎてレスリングが苦しい時ももちろんあったんですけど、先生と出会って自分のメンタルと向き合うことができるようになってから、日々の成長を楽しめるようになったんですよね。ライフスタイルが良くなって、日々の一つ一つのことを楽しめるようになったりとかすごく嬉しかったし、今後自分の行動とかも、スポーツの価値、良さを子供たちにもぜひごきげん授業を通して伝えていければなっていうのを。

辻先生)なるほど。いいね。スポーツの価値を言語化してみたら山口くんはどう言語化しますか。

山口さん)そうですね。一つ目は、不可能を可能にする。一つの練習の中でもたくさん起きますし、出来なかったことができるようになる、自分の成長とかできることを可能にするんだな頑張ることで出来るようになるんだっていうようなことを教えてくれる。

辻先生)いいね。

山口さん)二つ目がスポーツマンシップですよね。決められたルールの中でいかに結果を出すかとか、やってくか。それはフィールドが移行しても、社会であっても社会の中で決められたルールの中でいかに利益を出していったりとか社会に貢献してくってのがすごく大事で。三つ目が友を得るですね。僕の中でもやはり出会った人たちに今支えられて成長させていただいているので、そういった出会いがあるような。

辻先生)いいこと言うじゃん。そのスポーツの価値はだな、某早稲田大学のスーパーライバルのあの、某慶應大学の小泉信三先生の考え方だからな。

山口さん)僕はもうその考えが本当にすごいいいなと思っていて。

辻先生)はまったんだね。

山口さん)はい、思ってますね。

辻先生)しっかり覚えていてくれてすごく伝えた甲斐があるわ。本当に。

山口さん)はい。

辻先生)でも本当にそうなんだよね。そこを何とか子供達にも伝えたいよね。最後、今の山口くんのこうビジョンを言ってくれると嬉しいんだけどどんな感じ。

山口さん)東京オリンピックがせまってるんで、そこに向けて自分の心と体を積み上げてくことが一応メインにはなるんですけど。先程先生がおっしゃってた、セカンドキャリアとかそういったことを考えてるので、勉強したりはしているんですけどやっぱりこのスポーツ界にとって何かプラスになるようなことをしたい。恩を返していける、スポーツの価値を、良さを、伝えていけるような仕事をできたらなって思っているので、そういったところをやりたいなっていうふうには。

辻先生)ああいいね。レスリング協会にもなんか一石投じてほしいなと思うし。今日はありがとね。

山口さん)ありがとうございました。